師匠の造園ヒストリー(2)

造園ヒストリー (2)は、震災と原発事故による放射能汚染への対応です。
(2011年春~2012年春)

1. 取り組み前の状態です。
緑肥としてまいたヘアリーベッチに降り注いだ放射性物質が付着しているということで愕然としました。購入したガイガーカウンターで計測したところ、0.4マイクロシーベルトを超えており、できる限りのことをしようと心に決めました。

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2. まずは除草です。
ヘアリーベッチをすべて取り除きました。

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3. 一度雑草をはやして、また除草。
その状態でもう一度雑草を生やして、また除草。

4. 草をきれいにとりのぞいて耕運。
地表面に出てこないように耕運しました。

5. 我孫子市による放射線量計測。
我孫子市では0.23マイクロシーベルト以上の空間放射線量が計測される場所は除染することとしており、観光農園として来園者を受け入れる立場で計測をお願いしました。

結果、問題なしとのお墨付きをいただきました。ホッと一安心です。
もちろん、放射線量についての心情は人それぞれですので、これでもご納得されない方もいるかもしれません。ご不安な方はご相談ください。

6. さて、ブルーベリーは?
ブルーベリーは落葉樹ですので、放射性物質が付着した葉は既に落葉し、先の雑草と一緒に取り除いています。また、枝に付着した部分は、幸いに幼木だったことで生育に伴って樹皮が入れ替わっているので、影響は少なく、実際に、昨年収穫したブルーベリーは、全て「セシウム検出せず」という結果となりました。

ただし、念には念を入れて、ブルーベリーは根が浅く、地表からの影響を受けやすい性質がありますので、毎年加える有機物マルチ材については、木更津から竹チップを取り寄せて代替することにしました。

軽トラでせっせと運びます。

7. 現況です。
現在は、来園者の歩きやすさ、景観、保湿性、管理のしやすさ、という面から全面に芝生をまき直し、芝刈り機で管理しています。ブルーベリーガーデンの名の通り、庭のようなきれいなブルーベリー園になっています。