ブルーベリーの一口メモ

ご存知の通り、ブルーベリーは目にイイんですね。

第二次世界大戦中、イギリス空軍にとても目の良い飛行士がいました。薄暗い中でもよく見える。その人がブルーベリージャムが好きでよく食べていたことから、ブルーベリーの視力への効果について本格的な研究が始まったそうです。

よく耳にしますよね「アントシアニン」。ブルーベリーの表皮の青色はそのアントシアニン色素によるもの。ナスやブドウ、小豆の紫色も同じ。このアントシアニン色素には、目の働きを高めたり、目の疲れを予防したりする効果があるそうです。
目の網膜には紫色の色素「ロドプシン」という色素があり、これが働いて、脳に「見える」ことを伝えるとのこと。加齢などで次第に減少するロドプシンですが、アントシアニンを摂取することで、このロドプシンの再合成を助かることで、目に良い、という研究になっているようです。

ブルーベリーには、このアントシアニンが豊富に含まれているので目の疲れの予防や視力改善効果があると研究されているのですね。サプリメントで摂られている方も多いですね。

最近の注目は抗酸化作用です。

「抗酸化作用」つまり、ほとんどの病気の元ともいわれ、体の老化を引き起こす過剰な「活性酸素」の働きを、抑制する作用。この働きをすることで皆さんもよく耳にする「ポリフェノール」ですが、なんとアントシアニンもポリフェノールの一種なんですね。私も初めて知りました。
ブルーベリーに含まれるアントシアニンは、一説ではビタミンCの約5倍もの抗酸化作用があると言われています。

ツツジの仲間、生まれは北米。

ブルーベリーはツツジ科スノキ属の低木樹。北アメリカ大陸に自生していたものを、様々に品種改良されてきています。庭木でいえば「ドウダンツツジ」のような感じで、春に花をつけ、秋には真っ赤に紅葉します。
ブルーベリーには、大きくは「ローブッシュブルーベリー」「ハイブッシュブルーベリー」「ラビットアイブルーベリー」の3つの品種系統があります。あびこブルーベリガーデンでは、「ラビットアイブルーベリー
」を約300本育成しています。
「ローブッシュブルーベリー」は、樹高が50cm前後の野生種。果実は小さいけど風味豊かです。
「ハイブッシュブルーベリー」は、樹高150cm前後まで生育。比較的大粒の実がなります(500円玉大の実もなるそうです)。日本でもガーデンセンターとかでよく販売されています。収穫期は6月から7月という早生(わせ)。土壌の酸度適性範囲が狭いので、少しだけ栽培には手間が掛かります。スーパーに6月から並ぶのはこの系統が多いですね。
「ラビットアイブルーベリー」は、樹高200cm前後まで生育します。収穫期は7月から9月前半まで。樹が大きくなるので、実が多くなるので摘み取り園には最適な品種です。実の大きさは、ハイブッシュほどには大きくないですが、それでも100円玉大サイズにはなります。当園でも是非探してみてください。

ブルーベリーの一年は、こんな感じです。
4月に花を咲かせ、ミツバチが受粉してくれることで、実が結実します。その後、梅雨の時期を経てじっくりと時間をかけて栄養をたっぷりため込んで実を大きくさせ、7月からいよいよ収穫期になります。収穫前には、果実が真っ赤に色づき、ウサギの目のような印象から「ラビットアイ」という品種名になったそうです。
収穫後、秋には、翌年の萌芽のための栄養分を枝にため込む大事な仕事をしたのち、葉を紅く色づかせて落葉し、次の春をまって冬はひっそりと過ごします。2月頃になると花芽が膨らみだし、次のシーズンが始まります。

※参考文献
そだててあそうぼうシリーズ31「ブルーベリーの絵本」農文協
US Highbush Blueberry Council Japan
株式会社わかさ生活「わかさの秘密」
くだもの・科学・健康ジャーナル